2011年11月8日火曜日

時間の戦略(1万時間の法則)

 先週ダウンして以来、なかなか復活しないが、久しぶりに雑学ネタです。

「1万時間の法則」という話を聞いた。
「スポーツ選手や、音楽家などの、世界的にメジャーな人も、頭角をあらわすようになるには、最低、1万時間以上の修練している」
逆に、「若くして天才と呼ばれる人でも、1万時間以下の練習量で大成した人がいない」とかそんな話だ。

 同じような話で、ジャイロコンサルのセミナーで、量→質転換の話を聞いたが、ともかく最初は、量をこなせしていけば、いずれ質も向上してくるというものだ。
「だから、コンサル独立時は、最初は下請け仕事でもなんでも拒まず量をこなしましょう。あるところで量が質に変わります」という話だが、かなり説得力がある。
コンサル独立の場合の王道だろう。(だからこそ、独立は若い方がよい)

 建設コンサルに勤務している頃の話だが(少し自慢になります)
 30歳になる頃には、業務を受注し、開始すると、業務のはじめから終りまでが、頭の中に映画のように見えるような感覚を得られるようになった。
どんな検討が必要で、どういう問題が発生して、顧客の悩みや、要求など考えていることも良く解るようになった。

 そうなるまでに、修練時間は2万時間近くになるのであたりまえなのかもしれない。
 もともと才能のある人で英才教育を受けて1万時間なのだから、私のような凡人では、2万時間は必要なのだろう。

 次に、「1万時間の法則」の応用を考えてみる。
 個人の能力に依存する技術サービスやコンサルサービスなどにおいては、業務を行う上で、1万時間の投資が必要になるとすると、どんなに儲かるといっても、気軽には参入できない障壁になる。
��新規参入者はかなり制約される)

 逆に、「1万時間」を投資できれば、かなり差別化できることになる。
 これは「時間の戦略」とも呼べる。

 個人の人生計画として、弁護士や公認会計士など難関資格を狙う人の多くは、「時間の戦略」を使っている訳だ。

「時間の戦略」は、個人だけでなく企業経営にも応用できる。
差別化目標である品質、コスト、納期そしてサービスなどについて、改善目標を明確にして、継続的な向上、改善の取り組み続けている会社と、そうでない会社では、5年、10年のスパンでみた場合、恐ろしく差がついてしまう。
 また、一見、どうして差がつくのかわからなく、対処しようがないのだ。
 みんな、優良企業の取り組みを真似たり、経営理論を持ち込んで一発逆転を狙うが、本当の差別化理由は別のところにある。
 仮に差別化理由をわかったとしても、要因は人材、組織構造、組織風土、システム、技術すべてに渡っており、そうでない会社が追いつこうとしたら、5年10年かかってしまうだろう。
 また、追いついた頃は、優良企業はもっと先に行っているかもしれない。
 
※だからこそ、本当に効果のあるコンサルティングは、組織全体で「長期的、科学的、実践的、徹底的に行う」ことが必要になるはずで、自分は、これらのプロセスを支援するコンサルを指向している。

最後に
 自分が独立して2年、それ以前の勉強や、建設マネジメント研究を含めても、経営・マネジメントに関して1万時間少し超える位だと思う。
 2万時間までは、あと何年かかるやら。

 元フジテレビ菊間アナの司法試験合格のニュースを聞いたが、前年の不合格以来、1日16時間の勉強を休まず1年続けたとか。
 年間5,000時間以上になるはずだが、只者ではないですね。こういう人は何をしても成功するのかもしれません。
 年間5000時間!あやかりたいが、自分には無理だ。